肩の痛みは、単に「筋肉のコリ」だけではありません。関節を包む膜、靭帯、インナーマッスル、そして時には神経のトラブルが複雑に絡み合っています。
都立大スポーツ接骨院では、提携整形外科との連携のもと、以下の病態を詳しく評価しています。
1. 「拘縮(こうしゅく)」
いわゆる**四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)**がこれにあたります。
- 原因: 肩関節を包む「関節包」が炎症を起こし、厚く硬くなってしまうこと。特に**烏口上腕靭帯(CHL)**などの組織が柔軟性を失うと、腕が上がらなくなります。
- 症状: 「夜寝ていても痛い(夜間痛)」「着替えや結帯動作(背中に手を回す)がつらい」。
2. 「腱板(けんばん)損傷」
肩を支える4つの筋肉(腱板)が傷ついたり、切れたりした状態です。
- 原因: 加齢による変性のほか、転倒して手をついた衝撃や、重いものを持ち上げた際に起こります。
- 症状: 「特定の角度(横から上げる時など)でズキッと痛む」「腕を降ろす時に力が入らずガクッとなる」。
3. 「インピンジメント症候群」
- 原因: 肩を上げる動作の際、骨と骨の間に筋肉や滑液包(クッション)が挟み込まれて炎症を起こします。
- 症状: 「腕を肩より高く上げると痛い」「動かすたびに引っかかる感じがする」。
4. 「神経由来の痛み」
筋肉や骨に異常がなくても、神経の通り道が狭くなることで痛みが出ることがあります。
- 原因: 肩甲上神経や筋皮神経が、硬くなった筋肉や筋膜によって締め付けられる(絞扼)こと。
- 症状: 「肩の後ろ側が重だるい」「腕に力が入らない」「鋭い痛みやしびれがある」。
5. スポーツ特有のケガ(野球肩など)
- 原因: 投球動作やスイングなど、繰り返しの過負荷によって**関節唇(かんせつしん)**という軟骨が損傷したり(SLAP損傷)、筋肉のバランスが崩れたりします。
- 症状: 「全力で投げた時だけ痛い」「肩が抜けるような不安感がある」。
