1. 超音波エコーによる原因の特定

レントゲンでは写りにくい靭帯、腱、筋肉、軟骨の状態をリアルタイムで可動させながら確認できるのがエコーの最大の強みです。

  • 損傷部位の可視化: TFCC(三角線維軟骨複合体)の損傷、ドケルバン病(腱鞘炎)による腱の肥厚、あるいは手根骨間の靭帯損傷をミリ単位で観察します。
  • 動態観察: 手首を動かした際に、どの組織が引っかかっているのか、あるいは不安定性(ゆるみ)が出ているのかを、実際に動かしながら評価します。
  • 炎症の評価: 血流反応を確認することで、現在進行形で強い炎症が起きている「活動期」なのかどうかを判断します。

2. 超音波療法(治療用超音波)

エコーで特定した原因部位に対し、ピンポイントで治療用超音波を照射します。

  • 温熱効果と非温熱効果: * 温熱: 深部の組織を温めて血流を促進し、硬くなった組織を柔軟にします。
    • 非温熱(微細振動): 細胞膜の透過性を高め、炎症の抑制と組織の修復プロセスを加速させます。
  • ピンポイント照射: 損傷している靭帯や炎症を起こしている腱鞘に直接アプローチできるため、効率的な回復が期待できます。

3. テーピング

エコー評価で判明した「関節の不安定性」や「負担のかかっている方向」を考慮して、最適なテーピングを施します。

  • 関節の制動: 損傷した靭帯(例えば、尺側側副靭帯や舟状月状骨間靭帯など)に代わって、関節が異常に動かないようサポートします。
  • 除圧効果: キネシオロジーテープ等を用い、皮膚や筋膜をわずかに持ち上げることで、内圧を下げて痛みを緩和します。
  • 動作サポート: 指の動きや手首の回転など、必要な動きは制限せずに、痛みの出る角度だけを制限する機能的なテーピングを行います。